2023年4月 開催報告
・ご挨拶
2023年4月15日、第68回 CUD 友の会がZOOMにて開催されました。
今回のテーマは、正しい色という幻想 2でした。
参加いただいた皆様、ありがとうございました。
・自己紹介(これを書いている人)
CUDO 個人賛助会員の tana です。色覚型は、Da(D弱、2型3色覚)です。
CUD 友の会では、毎回の内容の打ち合わせの準備、進行用スライドのマスタ作成などを行なっています。
時々、司会進行などで表に出てきます。
・内容
まず、3月の友の会の復習として、そこで紹介した「色の見え方に関するトピック」を3つお話しました。
- 世界の国々の虹の色の数
日本では、よく7色と言われます。しかし、世界では、それ以外の色の数だという国もあります。
その違いを誤りだといえるでしょうか? - 信号機の「進め」の色名は?
青という人もいれば緑だという人もいるようです。一般的には「青」信号と呼ばれますが、何色に見えるかは、それとは異なるようです。青に見える人、緑に見える人。その違いを誤りだと言えるでしょうか? - 色名という方言
いま世間で使われている色の名前は、一般色覚の人たちが中心になって作られたものだと言えます。言い換えれば、一般色覚の国の人達が考えた方言ともいえるのではないでしょうか?そういった疑問から、一般色覚の国、P型色覚の国、D型色覚の国、それぞれの国で、別々の見え方をするなら、それを誤りだといえるでしょうか?
こうした話題をもとに、参加者の皆さんの経験、体験を伺いながら「色を間違える」ということがどういうことなのか、整理していきました。その中で印象に残っていることは、以下の2つです。
1)お手本があるものとないものを区別して考える必要があること
2)経験が不足していることが原因の1つではないかということ
1)お手本があるものとないものを区別して考える必要があること
例えば、アニメの背景などの色指定には決められた番号があります。その番号に対して、別の番号の色を塗ってしまったような場合に「色が間違っている」と表現することもあるということでした。
反面、爽やかな色、楽しい色など個人の主観に基づく色について話をしているときに、「色を間違える」、つまり、自分と他の人の「楽しい色」が異なったような場面で「色が間違っている」といわれるのは嫌だというものでした。
2)経験が不足していることが原因の1つではないかということ
特にC型(一般色覚)の人に関して、経験が不足しているのではないかというお話がありました。
C型の人が少数色覚の人たちの集まりの中に飛び込んでいくことで、「自分自身がマイノリティになってみる」ということが重要なのではないでしょうか。これは、C型の人の集まりの中に少数色覚の人を招いてお話をしてもらうということではなく、C型の色覚の人が少数色覚の人の集まりの中に入ってみることで、普段とは違う世界を体験する、そして、少数色覚の人たちがどのように生活しているのかを知ることが大切なのではないかということです。そういった経験を重ねていくことで、色という主観に基づくものについて「色を間違える」という表現をしないようになるのではないかということです。それは、例えば、味覚や嗅覚に個性があるように色覚にも個性があるという認識が重要なのかも知れません。
下記の図は、皆さんからいただいたお話をもとに、独自にまとめたものです。転載はご遠慮ください。
お話していただいた皆さん、ありがとうございました!
・アンケートのお願い
参加された方には、ぜひ、参加者アンケートのご協力をお願いします。
・次回予告
2023年5月20日の CUD 友の会 のテーマは、CUD 美術館 Vol.3 色を作ろう を企画中です。
前半には、色づかいに特徴のあるアート作品などを鑑賞します。
後半には、参加者独自のオリジナルな色を調合してもらい、発表会ができたらいいな…
と考えています。
それでは、次回の CUD 友の会 でお会いしましょう。